「うちの子、計画性がなくて、いつも行き当たりばったり…」
「計画を立てても、その通りに進まなくて、つい感情的に叱ってしまう…」
そんな悪循環に、陥っていませんか?
その気持ち、痛いほどよく分かります。かつての私が、まさにそうでした。
ここで、一つご提案です。
中学受験や定期テスト対策を、単なる「勉強」ではなく、親子で挑む一つの『プロジェクト』と捉え直してみませんか?そして、成功するプロジェクトには、必ず優れた『計画書』があります。
このページ自体が、そのまま印刷して使える「学習プロジェクト計画書」のテンプレートになっています。
私が20年間の会社経営で実践してきた「PDCAサイクル」の考え方を、ご家庭での学習計画に応用したものです。親子で話し合いながら、ご自身の言葉で書き込むことで、計画がより一層「自分たちのもの」になります。
【印刷用】学習プロジェクト計画シート

以下のシートを印刷し、親子で対話しながら、各項目をペンで埋めていきましょう。
「どう書けばいいか分からない」という項目は、ぜひ親子で一緒に考えてみてください。そのプロセス自体に、大きな価値があります。
学習プロジェクト計画書
プロジェクト名 |
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(例:期末テストで5教科合計400点突破!、夏休み中に苦手な数学を克服する) |
目標達成日 |
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(例:2025年8月31日) |
P:計画(PLAN)- 具体的な目標
(何を、どうする?できるだけ具体的に書き出そう)
- 1.
- 2.
- 3.
- 4.
- 5.
(記入例)
- 1. 数学の問題集P.10〜P.50を3周する
- 2. 英単語を毎日20個覚える
D:実行(DO)- 毎日のタスク
(いつ、何をやる?無理のない計画を立てよう)
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | |
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やること | |||||||
学習時間 |
(記入例)
- 月・水・金: 学校の宿題+数学の問題集2ページ(計60分)
- 火・木: 学校の宿題+英単語20個(計40分)
- 土: 1週間の復習と理科の演習(90分)
- 日: 予備日・自由時間
C:評価(CHECK)- 進捗の確認方法
(どうやって「できた」を確認する?)
(記入例)
- 毎週日曜の夜に、親が問題集の丸付けをする
- 週末に、その週に覚えた英単語の小テストをする
A:改善(ACTION)- 計画の見直しルール
(どんな時に、どうやって計画を良くしていく?)
(記入例)
- 週日曜の進捗確認のあと、計画に無理がなかったか親子で話し合う
- 模試の判定が上がらなかったら、苦手分野の学習時間を増やす見直しをする
この計画シートを印刷する
完成した「学習プロジェクト計画書」の使い方

計画書は、作って終わりではありません。ここからが「プロジェクト」の本当のスタートです。
- 目に見える場所に貼る
まずはこのページを印刷し、親子で計画を書き込みましょう。そして完成した計画書を、お子様の机の前など、いつでも目に見える場所に貼ってください。「今、自分たちはこのプロジェクトに取り組んでいるんだ」という意識を親子で共有することが、成功の第一歩です。 - 「約束のしるし」として対話する
これは「親が作らせたノルマ」ではなく「親子で合意した約束」です。進捗が遅れている時に感情的に叱るのではなく、「計画書によると、今日はここまで進める約束だったけど、何か難しいところがあった?」と、計画書を元に客観的な対話を重ねることが重要です。 - 柔軟に「改善」していく
計画はあくまで「設計図」にすぎません。進捗を見ながら、「このやり方は合わないみたいだから、別の方法を試そうか」というように、親子で柔軟に「改善(Action)」を加えていくプロセスそのものが、お子様の計画実行能力を育み、成長に繋がります。
なぜ「PDCA」が家庭学習に必要なのか?(運営者より)

「なぜ、たかが家庭の勉強に、ビジネスみたいな考え方が必要なの?」
そう思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。
私は20年間、建築現場という常に状況が変化する世界で、プロジェクトを成功に導くために、この「PDCA」を回し続けてきました。納期、天候、人のコンディション…計画通りに進まないことだらけの現場で、どうやってクオリティを落とさずに建物を完成させるか。その答えが、PDCAサイクルにありました。
お子様の学習も、全く同じです。
体調、学校の行事、気分の波など、計画通りに進まないことばかり。だからこそ、行き当たりばったりで進めるのではなく、『計画(P)→実行(D)→評価(C)→改善(A)』というサイクルを意識的に回し続ける仕組みが、どうしても不可欠なのです。
このツールは、お父さん・お母さんが「感情的に叱るだけの監督」から、「お子様の未来を設計する、頼れるプロジェクトマネージャー」へと変身するためのお手伝いをします。ぜひ、親子で楽しみながら、皆さんだけの最高のプロジェクトを動かしてみてください。